誰もが楽しめるような内容の遊び
OZASHIKI
お席を盛り上げるお座敷遊びは、誰もが楽しめる要素がたくさんあります。「箸拳」「菊の花」「しばてん踊り」「可盃」といった様々なお座敷遊びがあり、その場で盛り上がれるような内容ばかりです。お酒が飲めない方には芸妓や仲居が助け舟を出し、どなたでもお腹を抱えて笑えるお座敷遊びをご提案します。初めての方でも有意義な時間を過ごせるよう心からおもてなしいたします。
キップのいいかけ声が宴席を盛り上げます
先行の「いらっしゃい!」というかけ声から勝負が始まります。
その後は、お互いが自分のペースに相手をいざなうために、いろんな台詞を発します。
「さあ、どういうもんじゃろうねえ?」「もう喉が渇いたちや」「いけるかね?」などさまざまです。
その間に、相手の表情を読み取りますが、その様は、まわりで見ている者をも楽しませます。3回勝負の2回目で1:1になった時は「大勝負」。そこで見せ場を作った試合は、勝っても負けても拍手喝采。
また、引き分け続きの勝負で緊張が続いた後の勝ち負けは最高に場を盛り上げます。畳一枚分での駆け引きなのに、大相撲を見ていたような気持ちの高揚を覚えるのが魅力です。
10月1日は箸拳の日!?
ではなく「日本酒の日」です。(濱長内部では「箸拳の日」と思っている者も居るとか居ないとか)
10月(酉の月)は新米の実る月。収穫した新米で酒蔵が酒造りを始めます。10月1日が酒造元日とされ、「日本酒の日」となったようです。
その日本酒の日、10月1日に、高知酒造組合連合会の主催で「箸拳大会」が行われます。全国から「拳士」(=「酒好き」!?)が一同に集い、熱戦を繰り広げます。団体戦は3人一組。個人戦もございます。
濱長も、3〜4グループを送り込んで奮闘していますが、さすがに強者揃いで、なかなか上位にコマを進めることができません!でも、中にはこの大盛り上がりを楽しみたいと、最初から「飲む」目的のグループもいらっしゃったりするのも土佐流です。
♬ 菊の花〜 菊の花〜 開けてうれしい菊の花
♬ 誰が取るのか菊の花〜
と手拍子まじりに囃子唄を唄います。
メロディーは、なぜか、明石家さんまさん扮する「アミダババア」のテーマソングで、SASの桑田圭祐さんが作詞作曲された「アミダババアの唄」の一節
♬あみだくじ〜 あみだくじ〜 引いて楽しいあみだくじ〜 と同じです。
おそらく、昔から日本にある「囃子唄」のフレーズのひとつなのでしょう。その唄に乗せて、順番にお盆を回していき、盃を返します。
うまく菊の花を引き当てたらご喝采!おめでとうございます。当たりです!
さあ、ご褒美にその時点で返されている盃にお酒を注ぎますので全部飲み干してください!という遊びです。
別名、「お酒のロシアンルーレット」とも言います。
ルールはいたって簡単なので、どなたでも参加できます。囃子唄もシンプルですので、大合唱で盛り上がり、宴席に大輪の花が咲いた雰囲気になる人気のお座敷遊びです。
踊りはカンタン!見よう見まねでひょうきんに
しばてんになったつもりで踊ってみましょう。芸妓や仲居の動きにあわせて、おおらかに楽しんでみてください。
「しばてん」とは?
カッパに似た男の子の妖怪ということですが、頭にお皿は乗せていませんし、背中に甲羅もありません。
頭には「芝」の葉っぱが乗っている天狗…ということで「芝」+「天狗」=しばてん。という説もあります。どのみち、妖怪ですので、そのあたりは曖昧でも良いのかもしれませんね。
相撲をとるのが大好きで、人を見ると「おんちゃん相撲とろう、とろうちや」と誘います。
土佐のいごっそうの、午前様や朝帰りの「言い訳」?
ちょっと一杯のつもりで飲んで、いつの間にやらはしご酒。おつきあいは断れない、でも家では「はちきん」の女房が角を生やして待っている。
そんな、いごっそうの理由が「帰りよったらしばてんに捕まって、相撲をとらされよった」と言ったとか言わなかったとか。郷土のお話には、こんな裏話がつきものですね!
実際に見ていただきましょう!
土佐の「おきゃく」より
天狗杯は鼻が長く、ひょっとこは穴が開いています。おかめは「女性」なので、顔を下にしてしまうと可哀想ですよね?
というわけで、お酒を注いでしまうと「置くことができない」盃。つまり、飲み干さないと置けない盃だから、さあたいへん!
♬ べろべろの〜 神様は 正直な神様よ
♬ ○○のほうへと おもむきゃね おもむきゃね
「べろべろの神様」の唄で囃子たてながら、各盃の図柄を描いた独楽を回します。
独楽が止まったら、止まった先の延長線上に居る人が「当たり」です。「当たりの人」は、独楽の出した絵柄の盃でお酒を一気に飲まねばなりません。
天狗の盃は、なんと8勺入ります。(1合=10勺)
飲み干し方にも礼儀があり、その礼儀に反すると「もう一回」飲まなくてはなりません。独楽でさすのは「べろべろの神様」のおぼし召しですから、従わなくてはなりません!
「飲まない方」には芸妓や仲居が助け舟
「私はお酒が飲めないからどうしよう」
ご心配は無用です。飲めない方には「お茶」で頑張っていただいたり、
「いや〜、お兄さん(おネエさん)。私、うんとはりきりすぎて喉が渇いたがよ〜。飲ませてくれんろうか?」
おもしろおかしく返って場が盛り上がるように、芸妓や仲居がリードいたします。
飲みたい人・飲まない人。どんな方でもお腹を抱えて笑うことができる。濱長式・土佐のお座敷遊びのルールです。
お座敷遊びダイジェスト
土佐の料亭濱長・お座敷遊びをダイジェストでご覧くださいませ